2021.05.27
連載39区
「100回記念の関東インカレをライブ配信で観戦!」
舞台「風が強く吹いている」の稽古を頑張っています!
みなさん、こんばんは!
5月20日(金)~23日(日)に関東学生陸上競技対校選手権大会(関東インカレ)が、神奈川県・相模原ギオンスタジアム(※一部種目はギオンフィールド、よみうりランド敷地内周回コース)にて開催されました。
残念ながら無観客開催のため、YouTubeでのライブ配信で大会を見届けました。過去にはさまざまな名選手が出場し、熱き戦いを繰り広げてきたこの大会ですが、今年はなんと第100回目という記念すべき節目の大会。どのようなレースになるのか私も大変楽しみにしていました。
2年前は母親と現地で観戦したのですが、当時のことは今でも鮮明に覚えています! 関東インカレは箱根駅伝を走っているトップクラスの選手が参加するほか、長距離だけでなく、短距離種目、跳躍・投てき種目なども見ることができます。特に4×100mリレーを生で見たとき、選手の走力と阿吽の呼吸で繰り広げられるバトンパスリレーに衝撃を覚えました。また機会があれば、相模原ギオンスタジアムに足を運びたいと思います。
今年の関東インカレはあいにくの雨が続き、ライブ配信でも強い雨や暴風でテントが揺れている様子が映っていました。私は現在、6月16日(水)~20日(日)に上演される箱根駅伝がテーマとなっている小説『風が強く吹いている』の舞台に出演するため、日々稽古に取り組んでいます。そのため、関東インカレも全日程を見ることはできなかったのですが、20日は時間が合いました!
今回のコラムは1日目に行われた男子10000mで、印象に残っていることについて書いていきたいと思います。
10000mで石原翔time!
1部では、レース序盤から駿河台大学のジェームズ・ブヌカ選手(4年)が引っ張り、5000mを14分13秒で通過しました。最近のレースからすると少し遅めの通過タイムですが、このレースは1周ごとのタイム変動が大きかったように感じます。そのためペースの流れがつかみにくい難しいレースだったことが感じ取れます。展開が変わったのは6000m過ぎ。流通経済大学のサムソン・ディランゴ選手(1年)がペースを上げると、東海大学・石原翔太郎選手(2年)、日本体育大学・藤本珠輝選手(3年)、早稲田大学・中谷雄飛選手(4年)、ブヌカ選手が反応します。その後、ディランゴ選手のスピードにただ1人対応していったのが石原選手でした。
石原選手は昨年度、1年生ながら全日本大学駅伝4区、箱根駅伝3区でともに区間賞を獲得。今年に入っても3000mで7分58秒26のU20日本歴代3位、5000mで13分30秒98のU20日本歴代2位の記録を出しており、東海大学の次期エースとして両角速監督も期待を寄せている選手だそうです。
物怖じしない攻めの走りが持ち味の石原選手は名前にちなんで、SNSでは「#石原翔time」 というハッシュタグが存在しているなど、陸上ファンからもとても注目されている存在です。
今回のレースではラスト1周でディランゴ選手のスパートに屈したものの2位でフィニッシュ。とてもガッツのある走りでした。優勝を狙い、果敢に攻め続ける姿はまさに「#石原翔time」でした!
ちなみに……東海大学として10000mの表彰台に上がったのは第90回大会で優勝した早川翼選手以来。28分05秒91というタイムはU20日本歴代2位の記録です。改めて、おめでとうございます!
早大のエース中谷選手が意地の得点!
もう1人、印象に残っているのは、早稲田大学・中谷雄飛選手(4年)です。私と同じ長野県出身の中谷選手は佐久長聖高校時代、インターハイ5000m日本人トップ、全国高校駅伝は1区区間賞。大学進学後も全日本大学駅伝にて3区区間賞と、常に世代トップを走り続けてきました。そんな中谷選手が、もう4年生になるという驚き……。そして臙脂のWのユニフォーム姿が来年から見られなくなるという寂しさが入り混じります。
中谷選手は関東インカレにおいて、1年目は5000m25位、2年目は5000m20位となかなか思うような結果が出せていませんでした。最終学年を迎えた今年はエースとして、早稲田大学への点数獲得で恩返しがしたいという気持ちが強かったことでしょう。
状態も非常に良かったようで、スタート直後から留学生の真後ろについて積極的にレースを進めていきました。ペースアップにも対応していましたが、先頭から遅れ始めます。どうやらレース中に脚のトラブルが発生してしまったようです。最後は脚をかばいながらも8位でフィニッシュ。アクシデントがありながらも、最後まで走り切り1点をもぎ取った姿が胸に強く刻まれました。納得のいく結果ではなかったと思いますが、最終学年、臙脂のエースはきっと駅伝シーズンで更なる活躍をしてくれることでしょう。同じ信州人としても応援しています!
関東インカレが今年無事に終了したこと、そもそも開催されたこと自体をとてもうれしく思います。コロナ禍はまだまだ続いていますが、いち早く収束することを願っています。来年こそは現地で陸上ファンのみなさんと感動を共有したいと思います!
今回も最後まで読んでくださりありがとうございました!
2年前の関東インカレ。また行ける日が来ることを祈って…!
※Twitterのハッシュタグ「♯西村菜那子の陸上日記」で感想や質問、コラムの内容など随時募集中!
前回の記事はこちら
※しばらくの間は月1回、最終週木曜日更新となります。
![]() NGT48 西村菜那子(にしむら・ななこ) 1997年8月11日生/O型/長野県出身 特技:クラシックバレエ、歴代の箱根駅伝の優勝校を暗記 趣味:陸上観戦、サッカー観戦 2015年にNGT48第1期生オーディションに合格。両親の影響で幼い頃から駅伝を好きになる。アイドルとしての活動を続ける中で、自身のSNSを通して陸上競技に関する情報を発信。駅伝関連のメディア出演も多数。 西村菜那子モバイルサイト ●Information NGT48 6thシングル『Awesome』6月23日発売決定!©︎Flora ![]() 最新情報はNGT48公式HPまで 『NGT48ゲーム部』(Mildom)レギュラー出演中!/舞台『風が強く吹いている』6月16日~20日./六行会ホール公式HPまで |
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連載39区 「100回記念の関東インカレをライブ配信で観戦!」
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10000mで石原翔time!
1部では、レース序盤から駿河台大学のジェームズ・ブヌカ選手(4年)が引っ張り、5000mを14分13秒で通過しました。最近のレースからすると少し遅めの通過タイムですが、このレースは1周ごとのタイム変動が大きかったように感じます。そのためペースの流れがつかみにくい難しいレースだったことが感じ取れます。展開が変わったのは6000m過ぎ。流通経済大学のサムソン・ディランゴ選手(1年)がペースを上げると、東海大学・石原翔太郎選手(2年)、日本体育大学・藤本珠輝選手(3年)、早稲田大学・中谷雄飛選手(4年)、ブヌカ選手が反応します。その後、ディランゴ選手のスピードにただ1人対応していったのが石原選手でした。 石原選手は昨年度、1年生ながら全日本大学駅伝4区、箱根駅伝3区でともに区間賞を獲得。今年に入っても3000mで7分58秒26のU20日本歴代3位、5000mで13分30秒98のU20日本歴代2位の記録を出しており、東海大学の次期エースとして両角速監督も期待を寄せている選手だそうです。 物怖じしない攻めの走りが持ち味の石原選手は名前にちなんで、SNSでは「#石原翔time」 というハッシュタグが存在しているなど、陸上ファンからもとても注目されている存在です。 今回のレースではラスト1周でディランゴ選手のスパートに屈したものの2位でフィニッシュ。とてもガッツのある走りでした。優勝を狙い、果敢に攻め続ける姿はまさに「#石原翔time」でした! ちなみに……東海大学として10000mの表彰台に上がったのは第90回大会で優勝した早川翼選手以来。28分05秒91というタイムはU20日本歴代2位の記録です。改めて、おめでとうございます!
早大のエース中谷選手が意地の得点!
もう1人、印象に残っているのは、早稲田大学・中谷雄飛選手(4年)です。私と同じ長野県出身の中谷選手は佐久長聖高校時代、インターハイ5000m日本人トップ、全国高校駅伝は1区区間賞。大学進学後も全日本大学駅伝にて3区区間賞と、常に世代トップを走り続けてきました。そんな中谷選手が、もう4年生になるという驚き……。そして臙脂のWのユニフォーム姿が来年から見られなくなるという寂しさが入り混じります。 中谷選手は関東インカレにおいて、1年目は5000m25位、2年目は5000m20位となかなか思うような結果が出せていませんでした。最終学年を迎えた今年はエースとして、早稲田大学への点数獲得で恩返しがしたいという気持ちが強かったことでしょう。
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2025年3月号 (2月14日発売)
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